本と映画

レビュープラスさまより献本いただきました、MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)

えーっと、MBAとかにまったく縁がない子育て中の兼業主婦ですが、私がレビューしちゃっていいのでしょうか…。

しかし、放任とスパルタ、どちらが正解……? って

子育ての方針で悩む2つの相反するスタイル。

子どもの自主性に任せるか、ビシバシ口をだしてお知りをたたいて勉強させるか、子育てで悩む親にこそ、読んでもらいたい内容かも知れません。

 

 

 

第1章 自由かスパルタか 永遠のテーマに終止符を打つ

この第1章で、あのワールドカップ・南アフリカ大会で日本代表をベスト16に導いた岡田監督が登場します。

日本サッカー史上すばらしい成果を上げた監督ですが、悩んでいました。

「細かい指示を出して選手がそのとおりに動くと点が取れるが、その指示本来の意味が忘れられて、線種が機械的にボールを追いかけるようになった。そこで線種の自主性に任せる指導スタイルに変更すると、勝てなくなった…」

強引にまとめてしまいましたが、子育てに当てはめるなら、

勉強方法のやり方や管理を親が細かく指示して実行させて成績が上がったが、親がいないととたんに何を屋っていいかわからなくなって、成績が下がってしまった…。

といった感じになるのでしょうか。

では、親的に子どもをどう導いていけばいいのでしょうか。

「●やりたいと思うかどうかが決め手(p.33)」

この気持ちを起こさせることが、まず第一だと思います。

そこでよく使われる手が「100点取ったら100円上げるね」とかいう、お金で釣る方法。

ところが、本書では「・お金でやる気が低下する(p.35)」とあります。なぜなら、金銭的なご褒美は、外発的動機になってしまうからです。「やったら気分がいい、役に立つ」という内発的動機には到底かないません。

「ドキドキ」や「わくわく」などの精神的な満足感が伴えば、「よし、やろう!」という気になるのです。

マネジメントコントロール:3つの手法はどこまで使えるか

第3章から第5章まで、行動コントロール(Action Control)・結果コントロール(Result Control)・環境コントロール(Personnel & Cultural Control)について、それぞれ1章づつさいて説明されています。

行動コントロール(Action Control)

「何をどうすればいいのか」という人の「行動」に直接働きかける方法です。ファーストフード店などで取り入れられている、「誰でもこのマニュアルどおりに行動すれば結果が得られる」というもの。

結果コントロール(Result Control)

目指すべき目標とその評価基準を伝え、それを達成する方法は各自の創意工夫と努力に任せるやり方。「やらされ感」が少ないので、やりがいがありますが、人によっては成果にバラツキが発生するという問題があります。

環境コントロール(Personnel & Cultural Control)

組織の風土を生み出すインフラをコントロールすること、とあります。家庭に当てはめるなら、親の考え方、家庭環境、などですかね。

P.143で環境コントロールを行う具体的手法が7つ挙げられています。これを子どもの教育に当てはめるなら、

  1. 規律(家庭の方針)を作る。
  2. 組織をデザインする(各家族に役割を与える)
  3. 正しく評価する。
  4. 適材適所を与える
  5. 最高のパフォーマンスが発揮できるよう、支援する。

以上かなぁ、と思いました。

まず1番目。これが父親と母親でぶれすぎると、子どもが混乱します。

2番目、我が家は次年度年少から小学生まで3人の子どもがいますが、それぞれ個性も役割も違う。彼らに似合う家庭での役割とか割りふって、「役立つよろこび」を感じられる役割を与えなければいけないなぁ、と感じました。

3番目ですが、頑張ったらご褒美を、好ましく無い行動には罰を与える…ってことになるのでしょう。その辺の頑張り度合いの計測方法とかを工夫しないといけないです。

今後取り入れようかな、と計画中なのは、「ラジオ体操」的なスタンプカード。たとえば、ピアノの練習を15分したらスタンプ1個。ピアノレッスンで1曲合格したらスタンプ3個とか決めて、スタンプが溜まったら、ご褒美がもらえる…。金銭的なのでつるのはよくない!と先に書いておきながらなんなのですが、モチベーションとは下世話なところをくすぐらなければいけないかなぁ、と思います。スタンプカードは努力が目に見えるので、習慣づけにはかなり友好的な方法だとか。

ちなみに我が家の刑罰は、「おじそうさまに『ごめんなさい』する」です…京都だなぁ。

4番目、、、適材適所ですが、2番目にかぶるかも。個人的に考えるのは、「ウチ・学校・その他で活躍できる場所」の3点を用意しないと、子どもが煮詰まってしまうなぁ、と考えて。『その他で活躍できる場所』とは、習い事とか塾とか、学校とも親とも離れた子どもが自分で力を発揮する場所のことです。その場所を如何に見つけて、楽しく能力を磨いていけるか、で変わってくるかと思います。

5番目…これはいわずもがな、子どもが勉強できる、きちんと家庭で規則正しく生活できる、能力を伸ばすことができる環境を提供する、そして支えて行くということですが。意外にこれが難しいです。勉強机を与えたから勉強好きになるわけじゃないしなぁ…。

で、結局子育てにMBA流は使えるのか?

宿題イヤイヤ「こんなのやる意義が感じられない」とほざいていた長女が、3年生も終りになって、自ら宿題をする習慣がつきました。

これはクラスメイトのどの子もそんな感じで宿題をする習慣がついたそうで、これもひとえに小学校の先生による、「行動コントロール:まずはやる宿題をやる!残り勉強してもやる!」と「結果コントロール:やったらほめられる。スタンプがもらえる」の結果だなぁ、と感じています。

アレだけ嫌いだった勉強が、イヤイヤながらでもやると理解できてきて、理解できると楽しくなってきて、先生もほめてくれて…といういい循環が回ってきているようです。 そこにさらに親の「環境コントロール」が入ったら…もっと子どもは伸びていくのでしょう。

前述の岡田監督はどう自分の悩みを解決したかというと、「自分が腹をくくることだ(p.219)」と語っています。

甘い考えを捨て、巣の自分と真摯に向き合う。人を動かそうとする前に、まずは自分の哲学を確立し、迷いを捨てる。それができてはじめて、それぞれの本来の力を発揮できるのです。(p.219)

いやあ、まさしくそのとおりです。<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4569800246/tabiclub-22/" rel="nofollow" target="_blank" >プロフェッショナルを演じる仕事術 (PHPビジネス新書)</a>の続編だと、あとがきに描かれていますが、こちらも読みたくなってしまいました。

行動のルールを決めてそれを習慣化すること、新しいことに挑戦してうまくいったら自分へご褒美(報酬)を与えること、人生において「これだけは譲れない」というポリシーをもって生きること。(p.220)

これらをわが子たちが身に着けて実践してくれるといいな、と感じます。あ、その前に自らが実行しなければいけませんね。

はじめに
第1章 自由かスパルタか 永遠のテーマに終止符を打つ
第2章 なぜ今、マネジメントコントロールが必要か
第3章 行動コントロール
第4章 結果コントロール
第5章 環境コントロール
第6章 プロフェッショナルマネージャーの仕事
第7章 成功企業に学ぶマネジメントコントロール