【映画鑑賞】帰ってきたヒットラーが、かなりやばい映画だった
京都シネマのプラチナ会員である私。
今年の映画初見は、チラシで一目惚れした「帰ってきたヒットラー」です。
10:10から開演なのに、すでに9:40には長蛇の列。映画館も満員御礼でした。
最初の映画は、「コメディーで大笑い」って決めていたんですよ。
面白かったですが、笑って終わる映画ではない、奥深い映画でございました…(;´Д`)
ドイツ映画って面白い?
ドイツの情勢もあまり詳しくないし、本当に笑えるの?と思いました。
でも、笑いのツボは世界共通!
2014年のベルリンにタイムスリップしてきたヒットラー。 広場を歩くその彼を、遠慮なくスマホで写真を撮影しまくる現代人。 何も考えずに、反射的にネタにしまうのですね…私もそうですが。 ひょんなことから、ものまね芸人としてYouTubeやテレビに取り上げられて、時の人になってしまうという…。 現代人とヒットラーとのやり取りやギャップが、笑いを誘います。
最初のロードムービー的な場面が長々と続いて、「いらんやん」と思っていたものの、その中にあった衝撃的な映像が(犬好き閲覧注意!)、前フリだったとは!
ここまでやっていいのかな、というきわどいネタ。ドイツって、ヒットラーを「臭いもの」扱いして、なかったことにしていなかったっけ? と、あまりドイツの政治や情勢に詳しくない私でも、かなり心配になってきました。
娯楽に偏りすぎた現代人に、怖い麻薬
料理番組やメロドラマを観て、「ポリティカだ」とモノマネお笑い番組に、ヒットラーの紛争・仕草で現代の「移民トラブル」や「子どもの貧困問題」などに訴えるヒットラー。 ステレオタイプのヒットラーのモノマネに、現代の問題を載せて民衆の心を捉えていく、」(実は本物の)ヒットラー。
最初は混乱していたものの、現状と自分の立ち位置を理解して、なんでもネットで発信する現代人を利用するヒットラー。実際にあったら、やりそうです。 演説するカリスマ性はバッチリ。ヒットラー役の俳優さん、真に迫り過ぎです。
ヒットラーの時代はなかった、インターネットでの動画配信を利用して、「お笑い芸人」という自分の立ち位置をふんだんに使って娯楽しかなかったテレビを、自分のプロパガンダで染めていく…
こわー
自分を見出した売出し映像ディレクターがやっと現実に気づくけど、後の祭り…
と言うか、最後のどんでん返しが怖すぎます!
自分の頭で考えるのが大事かも
「面白いから」と取り上げる。 「視聴率が上がるから」と取り上げる。 取り上げた内容がどんなことにあるかも想像せずに…。 最後のどんでん返しが怖すぎます。そうきたか! 一人ひとりがいい人でも、悪意ある思想の持ち主を選んだ時点で、それは全体の民意になる。 考えなしに「面白い」から取り上げず、一歩引いて立ち止まることも大切だな…と思いました。
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